知識と情報の小径【塾編】

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コラム

和文研夫婦の蹉跌 　和歌山市に和歌山文化研究会(和文研)という学習塾があった。京都大学の文学部を卒業した男と理学部を卒業した女の夫婦が英語と数学を教えていた。和歌山市では京都大学の卒業者というだけで尊敬されて高校生が集まった。和歌山県立桐蔭高等学校に入学した辻泰彦(1945-)と向井苑生(1946-)も生徒になった。しかし京都大学の文学部や理学部という所は一生遊んで暮らせる地主の子が運を試しに入る所であり、大学を卒業した途端に学習塾を経営しなくてはならない人間が入るべき所ではない。この夫婦は最初から人生設計を間違えていた。 　辻泰彦は怠惰であったために間もなく通わなくなったが、向井苑生は通い続･･･
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